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2025.4.1

医療モールという選択肢_貸しビル 竣工2

医療モールという選択肢_貸しビル 竣工2

今回は前回 TOPICSでご紹介した貸ビルの内部や設計で重要視したことなどをご紹介します。医療モールとして貸すので、診療科目を問わないように内装は施さずにスケルトン仕上げとなりました。リーシング会社※1と建物の商品性や必要機能などを十分に協議を重ね、それらを設計に反映させました。市場ニーズに十分に応えるビル仕様であることは、結果、オーナーが借主を選考できることに結びつきます。初期工事費は多少コストアップしますが、借り手が内装工事する際に柔軟な対応が可能となります。将来的に大規模改修や設備更新の際に対応しやすく、SDGS側面もカバーしていると思います。

【医療業界に特化した建築設計】

1.診療科目の多用途性に対応するように、配管勾配に考慮した床下レベルの設備設計や断面設計

2.梁に予備スリーブを設け、天井内部のダクトや空調配管などに配慮

3.受電容量は十分な供給に配慮

4.地下に十分な広さの廃棄物保管所を設置(条例で規定されている面積の1.7倍程度)

5.条例上必要とされる機能を上まわる身障者対応トイレを設置

※1:『リーシングとは商業用不動産の賃貸を支援する業務をいう。賃貸借取引の仲介だけでなく、店舗・事務所の立地動向調査(マーケティング)、テナントの構成や賃貸条件の設計・調整など、賃貸収益性を確保するためのサービス業務を含む仕事である。』情報提供(株)不動産流通研究所「R.E.words」

設計:株式会社石原・山口計画研究所 施工:株式会社松下産業 photo:Soga Toshinari (studio BAUHAUS)

 
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