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2025.2.17
医療モールという選択肢_貸しビル 竣工1
貸しビルの建替えに際して、設計以上にテナントの構成を想定することがとても重要になります。築60年以上の山手線沿線のビルに関して数年前に建替えのご相談をいただきました。そして、リーシング会社の見解は『医療モール』でした。オーナーのご意向も合致し、調剤薬局が1階、医療機関が2〜10階に入居する構成となりました。建物の商品性や必要機能などをリーシング会社※1と十分に協議しながら設計に反映させました。当初、上層階は事業用の想定でしたが、医療機関の応募が予想を上回りました。
JR山手線駅下車、徒歩2分程度。駅ホームからも見えることもあり、落ち着いた清潔感があるエレベーション(外観デザイン)を心がけました。路面電車軌道を挟み再開発前の魅力のある古い町並みにも配慮しています。各診療所の多様なサイン(ロゴマークや診療内容)は道路側立面に表示エリアを設けしました。これらはオーナーとの事前協議で同意を得るという規定により確保されています。※内部のご紹介などは次回 TOPICSでご紹介します。
※1:『リーシングとは商業用不動産の賃貸を支援する業務をいう。賃貸借取引の仲介だけでなく、店舗・事務所の立地動向調査(マーケティング)、テナントの構成や賃貸条件の設計・調整など、賃貸収益性を確保するためのサービス業務を含む仕事である。』情報提供(株)不動産流通研究所「R.E.words」
設計:株式会社石原・山口計画研究所 施工:株式会社松下産業 photo:Soga Toshinari (studio BAUHAUS)